~「育てるブルーベリーの木」オーナー制度の楽しみ~

*摘み取りから育てるへ

 摘み取りオーナー制度を展開して10年以上が経過しました。その間にたくさんのオー

ナーさんに出会い、いろいろな体験をさせてもらいました。また、私たち農園スタッフも

10年の間に栽培技術を学び、より美味しいブルーベリーを作ることができるように様々

な試みを行ってきました。自分が剪定作業をした樹がどんなふうに果実をつけるのか

はとても楽しみで気がかりでもあります。

    

 

 

 夏のシーズンになると収穫をしながら果実の大きさや実の状態を見ます。もちろん味

も確認のため食べてみます。この樹はもっと大胆に剪定する必要があるとか、この枝を

切っておけばもっと日光があたったはずとか思います。自分が作業した樹には愛着も

わきます。

 この経験から、オーナーさんが栽培に関わることによってより一層ブルーベリーその

ものを楽しんでもらえるのではと思いました。そこで、2019年から「ブルーベリーの木を

育てるオーナー制度」を始めることにしました。

 

*年に4回の作業

パンフレットを作成して、さらには新聞記事にも取り上げてもらったおかげで4組の応募がありました。

    

 

 

4月に第1回目の作業として自分の樹を決めてもらい名前を記入した立札を立てても

らいました。そして自分自身の樹の周りの除草作業と肥料まきをしました。初めて顔を

合わせたオーナーさんばかりですので、お茶を飲みながら自己紹介をしました。年齢も

職業もそれぞれ違うオーナーさんですが、それぞれの地域の話題で盛り上がりました。

   

 

 

   

 

第2回目は収穫です。自分の樹から摘み取ったブルーベリーは格別の味です。一度に

完熟にはならないので2,3回収穫します。収穫祭にも参加していただき楽しんでもらい

ました。

    

 第3回は11月に冬囲いです。不要な枝を剪定して枝が折れないように紐を巻きます。

オーナーさんにとっては初めての剪定なので、最初は恐る恐るでしたが剪定のポイン

トが分かるとスムーズに切ることができます。

   

 

      

 

 第4回は3月に冬囲いをはずして今度は大きくて美味しい実を実らせるための剪定

作業です。剪定は2回目なので、皆さんとても上手になっていました。作業後にログハ

ウスでお茶を飲みながら会話を楽しみました。1年間の作業を通してすっかりなじんで

いろいろな情報交換をしました。1年間の取組みへのふり返りとしてはやはり自分がお

世話したブルーベリーを収穫できたことは大きな喜びだったようです。

 

      

 

 

   

 

 

   

 

 *3年継続のオーナー制度*

 育てるオーナー制度は3年間継続で自分で育てる技術を習得してもらう計画です。4組のオーナーさんは皆さん更新を希望されました。1年間のオーナー制度を通じて育てる楽しみを実感されたということだと思います。

 今年はオーナーさん自身が剪定されたブルーベリーがどんな果実を実らせるか、私たちもとても楽しみです。自分の手でお世話したものを収穫するという農家の喜びを少しでも感じてもらえればうれしいです。